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家康「た、たんはん!?さっき下がってよいと言ったろう!?!?」
タンハン「いえ、ここで下がる訳にはいかないッス!!」
追うたんはんに、逃げる家康。
家康がここでブチ切れて一喝すれば、それで事は済んだのだが……。
家康「えぇい、さらば!!!!」
たんはんは家康のお気に入りだったので怒るに怒れず、家康はそのまま逃げ続けた。
タンハン「上様!!上様は戦場でも敵に背中を見せるんッスか!?!?」
たんはんのこんな挑発にも、家康は応じない。
その大きな身体を揺らして必死に逃げ続けた。
だが、御錠口まで逃げて来た家康は、ついに疲れてへたり込んでしまった。
家康「あ゙~、もうやめ……。年寄りを困らすんじゃない……」
疲労困憊の家康に向かって、たんはんは『えいえいおう』と勝ち鬨を上げて見せた。
大笑いした家康は、結局全ての金貨をたんはんにくれてやったそうである。
……ちなみに、たんはんを煽った正信は、後でキッチリ家康に絞られましたとさ。
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