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上杉謙信の甥、上杉景勝。
謙信の跡を継いだ男だが、大変無口で無表情な男として知られていた。
上杉家が豊臣秀吉に降伏した時の事である。
秀吉は宴の席を開き、景勝を盛大にもてなしてやった。
秀吉「さぁさぁ景勝殿!!もっとグイグイ飲まれるが良いぞ!!!!」
景勝「……………」
(ムスッ)
秀吉「……こ、こっちの肴などどうだ!?美味いぞぉ~?」
景勝「……………」
(ムスッ)
秀吉がどれだけ盛り上げようとしても、景勝はだんまり。
ムスッとした表情で黙々と宴の膳に箸を付けるばかりである。
困った秀吉は、前田利家や石田三成を呼び付けた。
二人は景勝の接待係をしていたのだ。
秀吉「……ねぇ、お前らさ、ここに来るまでに景勝に何かした?
アイツずっと黙ってんだけど?」
利家・三成「いやいやいやいや!!何にもしてませんて!!!!」
秀吉「え~?じゃあ何であんなにムッツリしてんのさ?」
利家・三成「さぁ~……」
首を傾げる一同だったが、そこにある男が現れた!!
上杉家の重鎮、直江兼続である!!
兼続「え?殿がずっとムッツリしてる……?
そりゃしゃーないっすわwwいつもあんな感じっすよww心配かけてサーセンww」
秀・利・三「へ、へぇ~……」
景勝、筋金入りのシャイボーイであったとさ。
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