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「ギャルゲーをする?」
普通高校として県内に知られる佐尾富高校の2-Cクラスにて。
僕こと加々宮 英悟が昼食という有意義な時間を過ごしていた時、同じクラスで親友の嘉山 晴彦(かやま はるひこ)からそんな提案を受けていた。
「あぁ。最初、俺は自分たちとリア充との違いを考えたんだ」
「うん、重要な事だ。それで?」
「ずばり! 俺たちには圧倒的に女心というやつを理解出来ていない! という真実に気づいた!!」
「な、なんと!?」
晴彦にそのような供述を受けて驚かずにはいられなかった。
思わず箸を落としてしまった事も忘れて、頭を抱えざるを得ない。
「常日頃女の子の話題、日常会話、スカートの中の秘密まで知り抜こうとしている僕でさえそれが足りないのか……!」
「それは俺だって同じだ! だが残念な事に、それだけではまだ足りない……。しかし! 俺たちはこいつで変われる!」
晴彦が鞄を漁って出してきたのは一世代昔のPS2.5に対応のゲームソフト『ラブしたい』だった。
「同じ志を持つ友達Pさんの協力の元、こいつを入手した!」
「こ、これが世に言うギャルゲー……ありがたい!」
「早速英悟の家でやりたいのだが、今日の予定は?」
「もちろんオールフリー。何せ彼女いないしね!」
僕の部屋にしかPS2.5は存在しない。だから対応のギャルゲーを入手したというのか……。
流石恋愛のインデックス、嘉山 晴彦!
その情報量は伊達ではない!!
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