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「よし! 今日の午後五時に英悟の部屋に集合! その後、エロゲ、そしてアガルタ到達に向けて特訓だぁ!! ギャルゲーで俺たちはさらに進化するのだぁ~!!」
「おぉー! ギャルゲーばんざ~い!!」
声を張り上げて気合いを入れていると、
「ギャルゲー、ギャルゲーと連呼しない! 聞いてる私たちが恥ずかしいよ!!」
顔をゆでダコのように、真っ赤にさせて怒る姿がそこにはあった。
隣の席だから、余計に僕たちの計画が聞こえたのだろう。
だが、反省する気など毛頭無い。
「おぉ、彩子! お前も来るか?」
晴彦がそう彼女を誘っていた。
「何でそうなるの!?」
「損はしないよ。大丈夫。今はコントローラー二つあるしね!」
「得が見つけられない! しかもギャルゲーは基本コントローラー一つでやるものなの!」
こうやってツッコミを入れてくる彼女の名前は佐原 彩子(さはら さいこ)。
彼女の事を簡単に言えば、僕たちと同じく幼稚園からの付き合い。つまりは竹馬の友ってやつだ。
昔はよくつるんでいたから、こうして会話に入ってくる。
そんな彼女が今はため息をついて、あきれ返っていた。
「あなた達は一生女心を理解出来ないと思うんだけど……」
「失礼な。こんなにも彩子を紳士に誘っているのだぞ?」
「そもそも誘う事が間違ってるから!」
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