32人が本棚に入れています
本棚に追加
★
「しょーもなさすぎでしょ!?」
全力でそんな事を言われてはいくら心の広い僕たちも気分が悪い。
「何でだよ! これは僕たちにとって重要な事なんだ! 世界の地球温暖化ぐらいに!」
「温暖化も甘く見られてるわね! 全然比べものになっていないから!!」
「そうだよな……。俺たちの事態がまさか地球温暖化ごとき事態に負ける訳が無いもんな……」
「まさかの温暖化をごとき扱い!? その発言、色々と勘違い起こされそうだから止めて!」
ツッコミに慣れているとはいえかなり頑張ったようだ。息遣いが荒くなっていたので、落ち着くのを待ってから話を進める。
「やっぱり温暖化よりオゾン層破壊の方がいい勝負と思うよ」
「いや、砂漠化の方がいいぞ」
「いい加減この話やめない!?」
仕方ないので、一旦この話は置いておこう。
「で、話を大きく戻すけど、どっちが名前かっこいいか、だっけ?」
「そう、英悟か晴彦かだよ。僕的には英悟の方が力強い感じがするんだ」
「俺的には晴彦の方が凛々しい感じがするんだ」
「どっちも似たようなもんなんだけど……」
そんなの決して認めない。
「一つ聞きたいんだけど、譲る気は?」
「「あるわけないよ(だろ)!!」」
「ですよねー……」
彩子は予想していたというように大きくため息を付きながらそう呟いた。
「じゃあ私が決定した事を素直に聞くの?」
「「時と場合による!」」
「(絶対に聞かないな。この二人)」
なんて言ったのか聞こえなかったけど、多分僕を認めた事による何かの呟きだろう。
最初のコメントを投稿しよう!