ハジマリ

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波流は波音が小さい頃に 好きだった少女の名前と 同じだったので、 もしかしたらとは思っていた。 でも、歌を聞いて、 波音が小さい頃に、 好きだった少女だと確信したのだった。 波音は歌いながら、泣いていた。 「(また遇えればいいのにな・・・。引っ越しさえしなければ・・・)」 波音は沖縄から引っ越したことを後悔していた。 ゆういつ、その少年を 探す手がかりは、 その少年と同じ 桜貝だった。 引っ越すときに少年に 半分もらったもの。 今も波音は沖縄の少年の事を忘れられずに、 その桜貝を 沖縄の時にとった、少年との写真たてのまえにおいてあるのだ。
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