月夜に浮かぶ、狩人の影

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突然、一発の銃声が、張り詰めた空気を切り裂いた。 一瞬遅れ、銃弾が狼の頭部を貫く。 驚く冒険者達の前で、魔狼が、どう、と地に倒れた。 残った二頭が、新たな敵の襲来を察知し駆け出す。 だが、彼らが敵の姿を確認するより早く、再び銃声が鳴り響いた。 立て続けに放たれた銃弾は、向かい来るダイアーウルフの体を確実に撃ち抜いていく。 真っ赤に染まった獣たちが動かなくなるまで、ほんの一瞬であった。 あまりの事に、三人の冒険者はただ呆然と立ち尽くしていた。
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