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『起きる時間でございますよ、姫様』
「‥‥‥‥んー‥」
むくり、とまだ気怠い(けだるい)体をゆっくり起こす。
目にかかる乱れた髪を適当に手櫛でとかせば、
「おはようございます、姫さま。今日も良い天気でございますよ」
「‥‥おはよう、じいや」
カーテンを引きながら、じいやが柔らかい微笑みを向けてくれた。
「朝食の準備が出来ておりますゆえ、温かいうちにお召し上がり下さい」
「ええ、ありがとう」
一人で寝るには広すぎるダブルベッドから降りると、冷たい床の感触で少しだけ目が覚めた。
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