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「そんな固いこと言わないでよ、姫。メイドさん達だって良いって言ってくれてるし。ね?」
「は、はいっ!///」
ノアールに優しい視線を向けられて、メイド達は顔を赤らめている。
確かに顔は整っているとは思うが、こいつの考えていることは全く読めない。
「ね、じゃありませんわよ。隣に住んでるからって毎朝毎朝来過ぎですわ」
ぶつぶつ文句を言ってみたが、「だって姫の家のご飯美味しいんだもん」と笑顔で返されて終わった。
しぶしぶ自分の分の朝食が準備された席へと座り、甘い香りを漂わせているフレンチトーストをフォークで口に運んだ。
―――私と兄さまは、いわゆる"お隣りさん同士"という関係。私が昨年ここへ引っ越してきた時から、彼は隣に住んでいた。
私が獣学へ通うようになってから、ほぼ毎日の様に家へ来てご飯を食べている、なんとも図々しい奴だ。
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