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尚人はおかしくて微笑みながら、マツミデラックスを利用することを考えた。
「もうアイツに近寄るのはごめんだが、ええい、背に腹は代えられん。ここは一つ、あのデカイおかまに仲裁を頼むしかない」
そこでいやいやながら、自転車に乗ってはこけしているマツミデラックスのそばへ行き、頭をさげて頼み込むことにした。
「あら、さっきのぼうや。どうしたの」
「あの、お願いします。一つ頼みを聞いて下さい。実は僕、川に流された封筒を追いかけて、ここまで来たんですが、なぜかそれを、あのじいさん達が、奪い合っているんです。大切な書類ですから、どうしても、その中の一枚を取り返したいので、どうか手を貸して下さい」
「何それ。あんた、あたしにあのむさくろしいじいさん達の間に入れって言うの?」
「すいません。無理な頼みと承知の上ですが、僕一人じゃ、どうにもうまく解決出来ないのは目に見えてますので、どうか助けてください」
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