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「お願いします。このご恩は一生忘れません」
尚人がいつまでも土下座していると、その誠意が伝わったのか、マツミデラックスは、低い声でこう述べた。
「どうやら本気みたいね。分かったは、そこまで言うんだったら、しょうがないわね。手を貸してあげる」
マツミデラックスは、頭を地面につけてまで、必死で頼み込む尚人の様子を見て、ようやく引き受けてくれた。
そこでデカイオカマを先頭に行かせて、尚人はその背後に隠れつつ、じいさん達のそばに近寄った。
白髪にヒゲ面のじいさん達は、七枚の封筒を十二人で、奪い合っている。
「ちょっと、そこのあんた達。何やってんの」
「なんだてめい」
じいさん達も、つっかかる。
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