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「さぁ、ぼうや。急いでるんでしょ。後のことはあたしがなんとかしてあげるから、早く行きなさい」
なんて親切な人なんだ。マツミデラックスわ。
僕は、彼いや彼女を、オネエだからと言って、最初から偏見の目で見て警戒しまくっていた。
なのにあんたは、そんなに僕を助けてくれるのか、恩に着るぜ。
じいさん達も、先を譲ってくれてありがとうよ。
尚人は。オネエとじいさん達の優しさに触れて、込み上げて来るものを押さえ
「本当にありがとうございました。このご恩は一生忘れません」
と、これがただのゲームだということも忘れて、深く感謝した。
それからしっかりと茶封筒を抱えて、真直ぐに延びている河原の道を歩き出した。
しかし、その後まもなくして、道の前には、険しい崖が現われた。
川の水は、その崖の下にあいた細かな穴を通って、どこかに排泄されていうるようだった。
崖の上を見上げると、巨大なクモの模型が八本の手足を動かしている。
「なんじゃ、これ?どういうことだ」
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