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と、そこはがらんとしたホールになっていて、真ん中には窓のないプレハブ小屋が建っている。
この時どこからともなく、またアナウンスが響いてきて…
「おめでとうございます。とうとうここまで辿り着かれましたね。大切な書類は、お忘れではありませんか?」
尚人はそう聞かれて、床に放置していた茶封筒を、改めて手に取ると、ギュッと握りしめた。
「見事にあなたは、五十九分、二十六秒三四で無事ゲームをクリアされました」
五十九分て、ギリギリじゃないか。
良かった。どうにか間に合って。
なんだか訳の分からない試験だったが取りあえず、でかしたぞ尚人。
自分で自分をほめてやりたい。そう思っていた。
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