(八)京都にある業界大手のゲーム機メーカー

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ところがそんな矢先、アナウンスの声が、また妙なことを言い出した。 「さてここでは、ゲームとは別のテストが、もう一つだけ残っています。ホッとしたところでしょうが、まだ試験は終了していません」 「ウソ~、やれやれと思ったのに、まだこの苦しみが続くの」 尚人は正直もうへとへとだった。 体力気力ともに限界だったが、それでも就職したい一心で、アナウンスに耳を傾けた。 「では問題の説明を致します」 「このホールのちょうど真ん中に、窓のない四角いプレハブ小屋が建っています。あなたはそこに入って許可がおりるまで出て来ては行けません」 「大切に守って来た書類と供に、最後の試験をクリアして下さい。 なお、プレハブ小屋の中には、小さな冷蔵庫が一台置いてあります。 その中にはコップ一杯分だけの飲み物が用意されていますので、必要な時にはお飲み下さい。
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