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藤野さんはそう言って、さっそくご自慢のスマートフォンを取り出した。
二人で画面をのぞき込んで、恐る恐る尚人の携帯から転送されたメールを選択すると。
★★★桐生尚人くんへ★★★
藤野さんは、文面を読み上げ出した。
就職おめでとう。
今日は、君にお礼が言いたくてメールしたんだよ。
以前、私の友人が、バーコードリーダーを渡したが…
「おい、バーコードリーダーって、お前が言ってた…?」
「うん、藤野さん、続きを読んでみて」
「分かった…えっと…」
文面に戻る。
あの時は、実に確実にミッションを遂行してくれて、本当に助かったよ。
君にだけ、友人を介してゲームのアドレスを渡したのは、かなりリスクの大きい試みだったが、
どうしても一度、試しておきたかったからね。
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