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ちょうどこの時、誰か手が延びて来て、あの乞食のじいさんの頭を無理矢理わし掴みにして、川の水に顔をつけている。
そんなことしたら死んでしまう。
「かわいそうだろ。やめないか」
僕はそんな恐ろしい夢にうなされて、ハッと目を覚ました。
「夢だったのか?」
窓の外が明るい。今何時頃だろう。
時計を見ると、午前十時過ぎだった。
ゲッ、もうこんな時間か。
いつまでもこんな生活してたらダメだろ、尚人。
来月早々、就職先の研修があるのに、早起きを身につけないと。
大きなあくびを何度もしながら、なんだかもやもやして落ち着かない。
原因はなんだっけ?…と考えていると、携帯電話の着信音が鳴り響いた。
ドキッとしたものの、
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