412人が本棚に入れています
本棚に追加
向井さんがそう言ったので、僕はまだ布団の中にいるのがバレていると思いつつ
「すいません」となぜか謝りながら、相手の次の言葉を待った。
「ちょっと君に聞きたいことがあってね。最近、また妙なメールが来てないかな?正直に答えてもらえると手間がはぶけるんだが…」
こいつは、救い主か、それとも僕を再び悩ませに来た疫病神か。
そんなことの判別もつかないまま、僕は昨日あったばかりの「爆狼怪人」からのメールについて報告した。
もちろんなぜすぐに連絡しなかったかと怒られるのがいやで、今日、もう少ししたら府警に足を運ぶつもりだったと、ウソをついた。
「桐生くん。君には大変申し訳ないんだが、そのメールを保存したままで、今からこちらへ来てくれないかな」
「えっ、東京にですか」
最初のコメントを投稿しよう!