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でも、この悪い運気をそのまま就職先にまで引きずって行く訳にはいかない。
ぜんぜん気乗りはしないものの、東京へ行って、コイツら共々すべての悪運を断ち切らねば。
僕はしばらく考えたすえ、こう答えた。
「分かりました。でも今から用意して、京都駅で新幹線の切符を買うんで、何時につけるか分かりませんよ」
「ああ、承知しているよ。君の携帯に私の着信番号が残っていると思うから。新幹線に乗ったら連絡を入れてくれ。いいかな」
「はい、あのそれから…谷岡さんのことですが。別に僕、迎えに来てもらわなくても一人で行きますよ。それに谷岡さんでなくても、いいですけど」
僕は一応要望を伝えてみた。
ヤツとは、どうも気が合わない。そんな気がしてならなかったからだ。
「大丈夫。アイツには、よく言っておくから」
僕は、返事の代わりに、深いため息をついた。
で、結局、谷岡が迎えに来ることに…
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