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(三)ミッション2
僕は、さっきの「現実を確認する」という妙なメッセージが気になったものの、ともあれ先に進むことにした。
ゲームの中の僕が歩いている道の先に、良く知っている大手の事務機器メーカーのビルが見えてきた。
僕は、今でもよく覚えている。
この企業の人事部長のお世辞を。
「いやはや。英語のトイック九百点越えは、スゴいですね」
そう言って、さんざんおだてておきながら、これまた最後の面接まで到達して、連絡はなしのつぶて。
「よし、次のターゲットは、ここに決めたぜ。 僕は、今からこの企業に再就職するぞ」
もちろん、日本はかなりの信用社会。
ゲームのようには、転職が楽に出来るなんて、そんな甘い話はない。
ましてや銀行から大手事務機器メーカーなんて、あり得ない設定だった。
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