(三)ミッション2

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すると年配OLが追いついたところで、ぎりエレベーターのドアが閉まった。 上と下の選択肢が出て来たので、当然、下を選んで… 「あ~ドキドキする」   さっきのおばさんOLが、階段をものすごい勢いで駆けおりて来る。 そのことに、まったく気づいていない僕。 エレベーターが一階に到着して、ドアが開き、フロアに出た瞬間、 「待ちなさい!」そんな中年女の声が、再び聞こえてきた。 「ウソ、コイツしつこい」   とても腹が立って、現実の自分の手が勝手に動き、携帯のあちこちをいじっていたのだろう… 一階の辺りで、掃除機をかけていた掃除夫がコードを引っ張った。   すると、おばさんOLはそのコードに足を引っかけて、すってんころりん。 「ヨッシャ。今がチャンス」   僕は正面玄関へ急いだ。
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