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つまり学生の携帯の前に、海外のサーバーと個人(一般のインド人や中国人、北キプロスや、東トルキスタンなどの人々)が存在し、
行き着く先は、偽名だったり、死亡している人物だったり、不正にコピーされた携帯だったりと、捜索が行き詰まってしまう状況だったからだ。
犯人は複数氾か、それとも…
捜査の指揮をとっていたサイバー犯罪対策本部の捜査官、向井諭(ムカイ サトシ)は、若くしてネットなどのサイバー犯罪のエキスパートと呼ばれている男。
彼はこの山を自分から掘り起こしたようなものだったが、本当にこれが悪だと言い切る自信は正直なかった。
本来なら、大企業や各組織の不正を浮き彫りにすることは、正しい行いなのかもしれない。
彼は、不正をあばき続けているウィルスの発生元を探しながら、どちらが正義なのか分からない、そんな思いにさいなまれていた。
ただ、どうしてもこの犯人が誰なのか、自分で突き止めたい。
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