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「へー、もしかしてこれ、東都大の学生だけをターゲットにしたダイレクトメールだったのかな?」
「いやぁ、きっとなんかの勧誘だろうな。怖い怖い」
英太と竜二がそう言ったので、健吾は一瞬躊躇した。
ところがそんな健吾の様子を見て、友人二人はもっと調子に乗って…
「やれ、健吾。まだ大丈夫だ。今の段階は無料だし、そのまま進めろ」とはやし立てる。
「でも二人とも、どうせ、そのうちアイテムとか、うまい具合に買わされて、負けるパターンだと思わないか。無料なのは最初だけでさ」
健吾は気乗りしないままゲームを続けた。
すると、画面の中の議事堂の正面に、健吾そっくりなメガネをかけたキャラクターが現れた。
「ではここで、妖怪をおびき寄せる道具をお選び下さい。マネー、株券、商品券、タバコ、酒類(日本酒、ワインなど)」
「えっ、どうしよう」
「いいから全部選んどけ。どうせ暇つぶしだ」
英太がいうと竜二も「早くしろ」とせかす。
そこで健吾は、マネーから酒までのアイテムを全部選んだ。
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