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画面をタップして足下を拡大すると、それは黒い手だった。
「これ以上、先へ進むな」
そうスマホから不気味な声がすると、友達二人もぎょっとして画面を深々とのぞき込んだ。
すると突然、黒い手の周りが闇の穴となって広がって行き、健吾のキャラはどんどん闇に引込まれて行き…
当のゲームをしている本人も、急に苦しみ出した。
「苦しい、助けて」
「お前、何、冗談言ってるんだよ。おい、健吾」
友達の英太が代わりにスマホをいじり出した。
「足が痛い助けて。抜けそう。痛い」
「えっ、おい、どうしよう」
竜二も動揺して「ほらっ、アイテムのワインとか金とか渡したら」
と、すっかりあわててそう口走る。
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