(五)点をつなぐ、捜査開始

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「お供しますと打て」 「ええなんで、年下にこびるんだよ」 「お前、さっきは彼女に助けてもらっただろ」 健吾達が、スマホを前にもめていると、北川緑なる女子大生は、関わるのがまどろっこしく思ったのか、先に扉を開けて中へ入ろうとした。 ところがブロンズ製のドアのノブに、緑が手をかけた途端、 そのドアが突然ガタガタ言って、上下左右に揺れ出し、彼女の方に倒れかかってきた。 「そこの女。押しつぶしてやる」  ドアには、つり上がった目と口が現われている。 「キャアー」リアルな悲鳴。 「健吾、助け返してやれ。早く」 英太がそう叫んだが、スマホを持つ健吾はどうしていいのか分からず… 「ナイフじゃないよな。えっとここでは」…思考も手も止まった状態。
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