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「かかって来やがれ。化け物達め」
英太は、竜二からスマホを奪い取って、早くも再開し始めた。
国会の中に恐る恐る健吾キャラを進めると、赤いじゅうたんが突如立ち上がって、美しい女の姿に変わった。
「えっこれも化け物なのか。別のプレーヤーじゃない」
「ありえん、ありえん」
英太が健吾のキャラを、ゆっくりその女性に近づけると、相手は何もしてこない。
顔はどこか儚げで、日本画に出て来るような色の白い美人。
その女は、上から下まで、体に赤いじゅうたんをまとわりつけているだけ。
肩や太もも、ウエストのくびれた部分が露骨に見えている。
「色っぽい服。きれいな化け物。こんなキレイな化け物ならだまされてもいいかな」
そう言って、英太がヘラヘラしていると、女が恥ずかしそうに頬を赤らめて、後ろ向きになった。
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