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シースは古代からある公爵の書庫を占拠した。
それは王からの命令だった。
「お主の身体は醜い。ならばそれを美しくする術を教えよう。ただし、私の要望を聞いたらな」
僕はすかさず、はいといった。
しかし、それが大きな間違いだった。
公爵の書庫には、もちろんだけど沢山の書物があった。それは触れてはいけない書物であり、ドラゴンに知られてはいけない書物だった。
「結晶の秘術」
凍らせるのではなく、結晶化させる。すると相手は永遠の呪縛によって守られる。
僕はその秘術を、自分に使ってしまった。
もう誰にも馬鹿にされないように、もう穢らわしいといわれないようにするためと……
だけどそれが引き金だった。
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