10人が本棚に入れています
本棚に追加
サイファーが皆に配るというところに驚いた。こいつはそんな律儀な奴じゃないのに…と思い顔を眺めているとニヤニヤとした笑みから何かたくらんでいるとすぐ見てとれた
「ピクシーも手伝え」
そう言い部屋を出るサイファー。特にやることもないからサイファーについて行く
サイファーと並んで歩きながら「誰から渡すんだ?」と聞くと「会った人から」と言ってきた
「そうか」
と返事をすると角を曲がった所に何やら話し声が聞こえる
途端にサイファーと顔を見合わせるこの声は今さっき空でも聞いていたイーグルアイの声だ
案の定角を曲がってこっそり見てみるとちょうどチョコを貰っている最中だった。そんな中サイファーはお構いなしに
「イーグルアイー」
と呼んだ。呼ばれたイーグルアイは後ろを向き少し驚きながら前を向きチョコをくれた人物に微笑みながら何かを言うとクルリとこちらを向きチョコをしまい歩いてきた
「どうしたガルムそろ……って……?」
イーグルアイがこちらに向かいながら喋っている最中にサイファーがニッコリと笑い先程のケーキを手にもつ
「どうした……っ!?!?!?」
「イーグルアーイッ、いつもありがとな大好きよっっ!!」
その途端棒読みで言いながらイーグルアイ目掛けてケーキを投げる
ベチャァ…
見事イーグルアイの顔にヒットしサイファーがガッツポーズをする
イーグルアイの顔に付いたケーキはポトリと床に落ちて顔面にケーキを付けたイーグルアイの間抜けな顔が表になった
「……ぶっ」
あまりの間抜けな顔に笑ってしまう。するとサイファーが俺の腕を掴みイーグルアイから逃げるように全力疾走し始める。逃げる前にイーグルアイが何かを言おうとしていたような気がした
イーグルアイから結構な距離をとり後ろを見るが追ってくる気配はない。それにしてもイーグルアイの顔…思い出すと笑えてきた
「どうだ、面白いだろ相棒」
ニタァと笑いながら俺に言うサイファー。俺はそれにコクりと頷く。すると前から声がした
.
最初のコメントを投稿しよう!