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「キリアコフ君に」だの「スレイマニさんに」だの私に無理矢理預けて行ったのだ
そして冒頭に戻る。近寄り難いなら渡すな。私をパシリに使うなクソヤロウ!!これだから女子はめんどくさい
と心の中で文句をグチグチと言ってると私の隣に座ってきたオルマに話しかけてきた
「よう、アンタレス。なんだそのチョコの山は?」
と言ってきた
「女子から隊長とキリアコフ中尉へのチョコ」
「何でアンタレスが…?」
「パシリ」
「アンタレス宛てのは?」
「ない」
…ぶはっと笑い出すオルマ。くっそ…。
「アンタレスも大変だなー」
と人事のように言ってくるオルマ
「そういえばアンタレス、俺には?」
とまで言ってくる。作ってねーよ!!忘れてたんだよチクショウ!!
「ははっ残念ながらありません。今日がバレンタインということをすっかり忘れてて作ってない」
そう言うとまた笑われた
「アンタレスらしいな」
「あんま嬉しくないけど…どうも」
ご飯を口に運びながら言う。そういえば女子から預けられたチョコにはオルマとガビリアのはなかったなーと思い
「オルマは女子からちゃんと貰えたの?」
と聞くとチョコがいっぱい入った袋を見せてきた。なんだよ、モテるんだなオルマも
「へーへーよかったですね」
と言うと笑いながら
「アンタレスのも待ってるぜ」
と言って向こうへ行ってしまった。
「おすっ」
軽く返事をして食べ終えた食器を片付け山積みのチョコを見て考える
隊長は起きてるだろうし、部屋にいると思うからいいとして問題はキリアコフ中尉だ。あの人は多分まだ起きてないだろうなー。ま、とりあえず隊長に渡しに行こう。
そう思い大量のチョコを持ち隊長の部屋に向かう
「こんこん。隊長ー!アンタレスです!開けてくださーい!」
両手いっぱいいっぱいにチョコを持っているため全て口で言う
「入れ」
とだけ言い開けてくれない隊長
「ちょっ…無理っす。開けてください」
そう言うと素直に開けてくれた
「…?なんだそれ」
私が持っているチョコの山に驚いている隊長
「女子が隊長への愛のチョコです」
ずかずかと隊長の部屋に入りそこら辺の机にチョコをドッサ、と置く
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