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ガタン、キィィィン…バチバチ…
「んー…ん、あ?」
外の騒がしさに深い底にはまっていた意識がだんだん浮上してくる。部屋の暑さにかぶっていたタオルを蹴飛ばし寝転がったままボサボサな頭をガシガシとかく
「ふわぁ…」
まだしっかりと覚醒しきれてない意識のまま体を起こし一旦あくび。そして回りを見渡す。
「…うわっ、汗…」
自分の汗で体にへばり付いた服をつまみパタパタと仰ぐ。汗びっしょりだ…気持ち悪い…。何て思いながらふと今の時刻が気になり時計を見る
9:23
「9時…か」
今日は特に何もない日だ。スクランブル待機もないし、出撃命令もかかってない。ま、敵が攻めてきたら話は別だけどね。そんなこんなでもうちょっと寝ててもいい気もするけどこんな暑苦しい所で二度寝をする気にはなれないから汗で濡れた服を脱ぎ着替える
ボサボサな髪は…そのままでいいや。何て乙女にはあるまじき事を思いながら部屋の鍵を開けて部屋の外へ出る。私だって女ですから。部屋に鍵ぐらいないとね
「何だアンタレス今起きたのか?」
私の部屋の前をちょうど通りかかったバーフォード中佐に声をかけられた
「っはよーござます中佐、ご察しの通りです」
「ははっ、そうか。まあ今日ぐらいはゆっくり休んでくれ」
「うぃーす」
「明日からはまた頼むぞ。じゃ」
そう言い私の頭を撫でると中佐は部屋に戻って行く。中佐は嫌いじゃない。優しいし…そう思いながらお腹が空いたため食堂に向かうと私と同じぐらいのお寝坊さんがテレビをぼぅ…と見ながら朝食を食べていた
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