第一章

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頭に上っていた血が下り、冷静さを取り戻す さっき一瞬体が光った ……レベルアップ時のものだ 斬った相手は倒れて動かない ……おそらく倒したのだろう 眉間に痛みが走る ……蹴られた際に切れたのだろう 後ろには私を見たまま硬直するミキ ……いろいろショックが大きいに違いない 「…………」 初めての剣での対人。初めての殺し合いを終えた私はまだ実感が薄かった 「ミキ……」 「…………」 「早く行こう。また来るかもしれない」 「……うん。行こ」 私は剣を振り、血を払う。そして抜き身のまま剣を持って走り出す その後、誰と会うわけでもなく西門に近づくと、 「……ひっ……!」 ミキが口元に手をやり、声を上げる そこには大量の先程の兵士たちと…………遺体の山だった 上に何人か知った顔がいた クラスメートや親戚、担任の教師など クラスメートの中には武器を持った人たちが見える さっきの戦いで私もやられていたらあの中にいたのだろうか しかしどう見ても西門からは逃げられない 北は遠すぎるし、東はあいつらの城がある ……と、なると…… 「ミキ。南に行こう」 「……海の方?」 「うん」 そう決め、早い内に移動を始める そうして西門につくと、 先の比ではないが十人ほどの兵士がいた 「マズいね……」 「何かに気を向けさせて人数が減った隙に走り抜ける……とか?」 それしかないか…… 覚悟を決め、動きだそうとした瞬間
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