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「痛ッ!!」
痛さで眼が覚めると俺は地面に寝てた。隣には、学校があった。
「なんでここに……」
頭をおさえながら俺は起き上がった。
「だんだん覚えて出してきたぞ………」
おぼろけな記憶が覚醒してきた。
「……。そうか…」
俺は、屋上から飛び降りたんだな。
「てか、自分の事が殆んど覚えだせねぇ」
不思議と冷静……なのか?
「まぁいいや、てか、これからどうすれば良いんだ?」
周りをみても学生らしい人達がいない。というか、誰もいない。
「とにかく移動するか」
俺は立ち上がった。その瞬間頭上から声がした。見上げると女の子が降ってきた。
「じゃあ、私を受け止めてぇぇぇぇぇ!!!」
「はぁ!?ちょッ!待て!!おい!!」
俺を潰す形で女の子が落ちた。
「だ、大丈夫ですか?」
「たった今起き上がったの所なのに……。地面よ、縁があるな…」
「ど、どこかで頭うちましたか?わ、私に出来る事ありますか?」
「じゃあ、どいてくれ」
「あ…はい」
女の子は俺の上からどいて立ち上がった。見ると、髪は銀髪、眼は紅かった。服装は、フードつきの服で、下は、スカートだった。
「んじゃあ、君だれ?」
「あっ私は……。【人物図鑑】ヒューマン・ライブラリー」
俺の時が静止した。
「何を言ってるのかワカリマセン」
ほいっと言いながら普通サイズの本が出てきた。
「君の名前は、光楽 海浬(こうらく かいり)。年齢十七歳。好きな事は、特になし。嫌い事も、特になし。彼女いない歴=年齢。好きなタイプ、ロングヘアーで優しい」
「俺より俺の事が分かってる人初めて見たよ」
開いた口がふさがらないとはこういう事を言うのだろう…。
「気にしてはいけません」
どや顔で言った。
「お前が言うなよッ!!えーと、質問したい事が沢山あるんだが良いか?」
謎少女はアタフタしたが、はいと言った。
「まず、君の名前を教えてほしい。」
謎少女は呆れた瞳で、こちらを見た。
「先ほども、申したように私は、【人物図鑑】です。」
海浬は困った。
「そんなのじゃなくて、もっと……。ん~。何て言うかこう…」
困っている海浬に謎少女が助け船を出した。
「あなたのような名前ですか」
「あぁ、そう。それ」
謎少女は少し困った表情を見せたが、海浬に言った。
「私に名前はありません」
「無いのか、よし。俺の名前を教えてくれた礼だ。名前は俺がつけてやる」
謎少女は、不思議な表情になった。
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