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彼の隣には、私の知らない、奥さんと子供達が…
いつも、いるんだよね…
そして、私もお姫様じゃなくて…
家には、旦那と子供がいて…
女…ではなく、母なんだよね…
不意に現実に引き戻された私…
なんだか、ぼーと、彼の顔を見つめながら考えてしまった…
「どうした?気分でも悪いの?」彼が心配そうに私の顔を覗きこむ。
私は、慌てて…
「大丈夫だよ♪ちょっと色々考えちゃっただけだよ。」と、笑って答えた…
「無理すんなよ!」彼は、力強く私を抱き締めた…
「落ち着くまで、このままでいよう…辛かったり不安になったら言って…」
彼の、力強い腕…
彼の香り…
温もりが私を包む…
余計な事考えるのは、止めよう。
彼の前では笑顔でいたい。
彼も不安なんだよね。
こんな関係だから…
さっきの、彼の悲しそうな顔…
きっと、私が彼の家族の事考えてたの…分かっちゃったんだよね。
未来のない関係だから…
今を…おもいっきり、楽しまなくちゃいけないよね。
暫く私は、彼の腕の中で頭の中を整理していた。
「ありがとう♪落ち着いた…」
私は笑顔で彼にお礼を言った。
彼はまた、私の頭を撫でて…
「車に戻ろう…」と、笑顔で言った。
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