リヒト←サク

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ダラダラと用意をして、家を出る。 もう理人を待つこともない。 以前の待ち合わせ場所を素通りする時にいつも感じるこの痛みも、消えていくのだろうか? 学校に着いて授業を受けて、休み時間には敦にチョッカイかけられながら、時間が過ぎる。 今日は一度も理人を見なかった。 あぁまただとゲンナリしていると、隣のクラスの人から呼び出しを受けた。 誰だろうか?顔くらいは見たことあるけれど、きっと話したことはない。多分。 そんな人に呼び出され、連れられたのは中庭だった。 ベンチに腰かけた相手にどうしたらいいのかと戸惑っていると、隣をポンポンと叩いた彼。 座れということだろうか?遠慮がちに座れば、ニィっと笑った顔は敦と同じくらいカッコいい。 まぁモテそうってこと。 悔しいことに、俺の中での一番は理人だけど。 これは理人への恋心を忘れられない俺の唯一の妥協。 事実、理人はカッコいいし。スポーツマン系の敦とは違って、理人は優等生風だけど。 隣に座る彼もそういえば優等生風だな、と横顔を盗み見た。 理人と同じ黒髪に、あまり着崩してない制服。 あ、でも理人はメガネしてない。理人は優しそうだけど、この人はキリっとした横顔。 .
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