バイト探しと出逢い

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「…つまんない」 教室の窓側にある自分の席に座って頬杖をつく私、森永希那(モリナガ キナ)。 本当につまらない。 朝起きて支度して学校行って勉強して帰って寝る。 毎日毎日、同じことの繰り返し。 なにか刺激的なことないかなぁ…。 「希那!雑誌に載ってたスイーツ店行こう!今日の放課後、すぐに!」 やけに興奮した彼女は、私の親友である恵梨ちゃん。 「スイーツ店?」 首を傾げる私に、恵梨ちゃんは強制するように雑誌を渡す。 「これを見て!」 恵梨ちゃんの指差した場所には、店内の様子と多数のスイーツが載っているページ。 「可愛い…美味しそう」 可愛らしく飾られたケーキやクッキー。 可愛い店内。 思わず涎が出そうになる。 「でしょ?噂によれば、パティシエと店員にすっごいイケメンがいるらしいよ!」 「へぇ…」 またも興奮する恵梨ちゃんの言葉は私の耳をすり抜けて、全く聞こえていなかった。 私の意識はすべて、雑誌に載っているスイーツにしかなかったから。
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