520人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
「ん?」
何か疑問に思う事があったのか、音妃は突然、眉間に皺をよせ、声を発した。その疑問が解けたのか、璃音の方に顔だけを向け、音妃は問う。
「……………………ってか、もう3日後だよね、璃音?これ、正確にはいつ届いたの?」
璃音は少し責める様な声色とは逆に穏やかな顔をしている音妃に対し、璃音は
「え~っとね……………、1、2週間前かなっ?」
と首を45度傾け言った。普通だったら可愛く感じる仕草だが、今の音妃には苛つく材料にしかならなかった。
―――プチンッ
「ん?今“何か切れた音”が………」
「なんで疑問系なのかな?」
「…あ………………」
璃音はその“何か切れた音”で、先程の音妃の穏やかな笑みの裏に隠れていた殺気に漸く気付いたのか、顔を真っ青に染め、
「ごっ、ごめんなさいぃ!!!」
と、叫んだ。
音妃は可愛い容姿からは想像出来ない程、キレやすいのだ。それも、仲が良かったり、繋がりが強い程………………。
…………まぁ、これも音妃の1つの愛情表現だ。(本人談)
.
最初のコメントを投稿しよう!