1.田沼明子

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外はもう日が沈みはじめていた。 早く帰らないと…! 明日も仕事だしね。 あ、そういえば…。 明子はアキラの方をチラッと見た。 するとアキラも明子のほうを見てニコッと微笑み口を開いた。 「今日からどうかよろしくね。明子。」 やばい、嬉しい。 アキラがあのアキラが私の名前を呼んでいる。 「私の方こそよろしくね♪」 「てか俺腹へったー。家についたらなんか作って?」 ん?くろはご飯とかはいらないって言ってたのに。 お腹は空くんだ。 これは絶対作ってあげないと! 「いいわよ。何が食べたい?」 「うーん。そうだな、カレーかな!」 「わかった。帰ったらすぐ作るね。」 「やったね。」 夕御飯の話をしているうちにいつの間にかアパートの前まで来ていた。 「ここが家?」 「そ。さ、家に入りましょー。」 「ほーい。」
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