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いっこうに綾哉が来ない。
連絡さえない。
「っち」
イライラしてきて、舌打ちでほんの少量の怒りを外に出した。
その時、丁度約束の時間を3時間こした所でメールが来た。
そのメアドは知らないヤツので、何となく嫌な予感がした。
【綾君と遊んでます∀】
そんな本文で、綾哉の動画が付属されていた。
〔綾君どうですか?〕
〔んっはぁっや、気持ちピッ
俺は綾哉の口から決定的な言葉が発せられる前にそのメールごと削除した。
綾哉の色気を振りまき乱れる姿。
ピンクに染まった頬、虚ろになった淡い瞳、口は半開き状態で端からはよだれが垂れていた。
(そうゆうことか、新しい相手がいるから俺は用無しってか)
イラついた俺はその辺の青いゴミバケツを蹴り倒した。
ゴミバケツは中身が散らばり独特の異臭を放ちながらゴロンゴロンと揺れ、しばらくしてその揺れも止まった
「っっあ"ぁ」
どうしようもない怒りに刈られ、冷たいコンクリートに拳をいれた。
でもそれは、憤りを感じる俺の愚かな間違いだった。
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