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「ってことで、俺はこれで。」
逃げるが勝ち!!
ということで、素早く体をくるっと回転させて、走る体型に。
俺はあくまでも傍観者でいたいからな。
余計なことに巻き込まれたくない。
王道君はまだ何か言いたそうだったがスルーだ、スルー。
木の枝が折れてしまったことは、とてつもなく予想外だったが早めに巻き上げてしまえばオッケーってことで。
…
逃げたはずなのに動いてない俺。
なんと、副会長さんが真っ黒な笑みを浮かべながら俺の腕を掴んでいらっしゃいましたぁああああ!
どうしてこうなった\(^o^)/
「え、えーと、離していただけますでしょうか?」
「駄目です☆」
なんか台詞には可愛い感じで☆なんてつけちゃってるのに、その笑顔は可愛くないですううぅ、恐怖です。
「ど、どうしたら離していただけますでしょうかっ?」
なんか、俺の日本語おかしくね?
そんな事言ってる場合じゃ無い。
とにかくこの場から逃走したい。
「僕の話をちょっとばかし聞いて頂ければ、離して差し上げますよ。」
思いがけない副会長の言葉。
意味が分からない!
王道君とはキスしないわ、俺を引き止めてくるわ、あなたは何なんですか!
俺になんか恨みでもあるんですか!?
でも、仕方ない。
「聞くので、早くしてください。」
俺は、早く帰りたいんだっ!
そういえば今教室は授業してるんだし。
首席の権限とかあるとしても、俺はなるたけそれを使いたくないからな。
別に理由は無いんだけどね。
「じゃあ、浅倉君はちょっと先に行っていて下さい。すぐ追いつくんで。」
と、学校に続く一本道を指差した。
王道君も素直にそれに従う。
えっ、てか何。
二人きりでしか話せないことを話すの?
どんな話だよ。
告白とか!?きゃっ、涼、困っちゃうー。
とか、バカな俺は置いておこう。(←
しかしこの副会長様は、俺が一番触れたく無かったところに…
「さっきあなた、浅倉君の事を王道って言いましたよね。」
触れてきました。
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