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ばあちゃんのおいしい朝御飯を食したあと、学ランに着替えて、二階だてのアパートを出た。
現在は数日前に入学した、冠凪高校に向かっている途中だ。快晴だ。大きく息を吸う。
「お~い、麒麟!」
塀に囲まれた、一直線じょうの通学路を歩いていた、俺の後方から耳に入ってきた爽やかな声。振り返れば、爽やか幼馴染みの悪友、姫家雄輔が手を振って走ってきた。
「よし、逃げよう」
「逃げるな!」
逃げようとしたがもう遅く、雄輔にひき止められた。
「おはよう、雄輔」
「あぁ、おはよう。今日はちょっと早めだな、お前?」
いつもなら、朝御飯や色々で遅い。今日はいつもより早く出てきた。
「あ~、楽しい」
「何が?まだ登校中だぜ?」
やっと学校にもなれてきて、登校中でも何でも、楽しくなってくる。
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