23人が本棚に入れています
本棚に追加
「ピリピリしたくなる気持ちもわかるが、今はそれどころじゃないだろう?」
海と陸の険悪な雰囲気に耐え兼ねて、1人の男が口を挟んだ。
「空の王・・・・その通りだな。すまない、今はこれからの事態について話すべき場だな」
陸の王は彼を空の王と称したが――
「その『空の王』ってのやめて下さいよ。何かくすぐったいですよ」
空の王は頭をポリポリと掻きながら照れ臭そうに言った。
そこにもう1人が割って入る。
「我らがいるからこそ、この島の国、日本は安寧を維持しているんだ。王が5人も必要だがね」
「宇の王、あなたがいれば我々はもういらないのでは?」
陸の王は羨望の眼差しを宇の王に向けて言った。
海の王に対して横柄な態度だったが、宇の王に対しては敬意を払っているようだ。
最初のコメントを投稿しよう!