天に立つ者

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「ピリピリしたくなる気持ちもわかるが、今はそれどころじゃないだろう?」 海と陸の険悪な雰囲気に耐え兼ねて、1人の男が口を挟んだ。 「空の王・・・・その通りだな。すまない、今はこれからの事態について話すべき場だな」 陸の王は彼を空の王と称したが―― 「その『空の王』ってのやめて下さいよ。何かくすぐったいですよ」 空の王は頭をポリポリと掻きながら照れ臭そうに言った。 そこにもう1人が割って入る。 「我らがいるからこそ、この島の国、日本は安寧を維持しているんだ。王が5人も必要だがね」 「宇の王、あなたがいれば我々はもういらないのでは?」 陸の王は羨望の眼差しを宇の王に向けて言った。 海の王に対して横柄な態度だったが、宇の王に対しては敬意を払っているようだ。
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