始まり、なのか?

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人気のない給湯室へ駆け込んだ。 「お疲れさまです。小倉です。」 「お疲れさま。明日のなんだけど、急遽クライアントがうちのスタジオにくることになったから、お前もそのつもりでな。」 いつもならメールですませるような内容なのに。 「はい、わかりました。明日、宜しくお願いします。」 八十島さんの心遣いがなんか嬉しかった。 「俺は、お前が受かると思ってるから。」 「ありがとうございます。頑張ります。」 「じゃ、明日な。」 そういうと八十島さんは電話を切った。 『お前が受かると思ってるから。』 八十島さんの言葉に、ニヤニヤする顔をつねり、私は気合いを入れ直し職場へと戻っていった。
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