始まり、なのか?

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バイトが終わった私は、カラオケボックスへと直行した。 誰もいない個室で、自分の世界に没頭する。 最近一人の仕事が多いから、アニメとか不安かもなんて余計なこともたまには考えたりして。 私の夜はすぎるかと思っていたのだが… 「お帰り~花梨~♪」 玄関開けたら、笑顔の男… オーディションのことばかり考えて、すっかり忘れてた。 呆然としてる私の隙をつき、奴はぎゅっと抱き締める。 ゆっくりと閉まる玄関のガチリという音を聞いてから、奴を突き放した。
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