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お寿司を食べ終え、出張で疲れているであろう兄さんの為にお風呂にお湯をはる。
キッチンに戻ると兄さんは、ふいた食器を戸棚に戻していた。
「私やるから、兄さんは珈琲でも飲んでてよ。」
カップを用意しようとする手を、兄さんはそっと握りじっと私を見つめる。
「珈琲はいらないよ。」
「そう、なら後の片付けやるからお風呂に入ったら?」
「台本とキャラ絵見せて。」
爽やかな笑顔のを浮かべ、私に向かって手をさしのべる。
その笑顔の向こうに、何故か漆黒の闇が見えた気がして私は、くらくらとめまいがしてきた。
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