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然の顔は真っ赤だ。
なんだか、チョコレートケーキの存在は秘密にしておこうと思ったけれど目の前で反応が見たくなってしまった。
そうだ。
お風呂から出たら然に食べてもらおう。
「美波」
「え?……んっ」
呼ばれて振り返ると、顔を固定されてキスをされる。
ビックリして開けたままだった目を閉じた。
「美波?」
「……何?」
「お風呂出ようか」
「ん」
……チョコレートを食べてもらう前に、ほんのちょっとだけ甘い時間が過ごせそう。
ベット脇にある時計を見ると24時を過ぎていた。
私は然の背中に手をまわしながら、チョコレートケーキを食べて美味しいと言ってくれる然を想像した。
「然、愛してる」
「俺も」
そうしてもう一度、深いキスをした。
美波×然 【完】
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