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隆人がムッとしてしまって、またそれも可愛いと思った。
本当にいつまで経っても大好きで困ってしまう。
「はい、これ。手作りだから味の保障はないけど……。想いは込めました」
「ありがとう」
隆人と2度目のバレンタインデー。
去年は一緒にいるだけで嬉しかったけど、今年は来年も一緒にいれますようにと願う。
「で、今日はどうするの?」
「連れて行きたい所があるんだよ。一緒に来てくれる?」
「それは良いけど。どこ行くの?」
「内緒」
そう言って、隆人は晴香の手を取り歩き始める。
晴香は良く分からないままついて行った。
電車に乗り、20分。
隆人と晴香はとある駅で降りる。
「……あれ、ここって」
「そう。俺の地元」
隆人が晴香に笑顔を向けた。
「え、行きたい所って、どこ!?」
「え、何でいきなりテンパるの」
「だっ、だって。地元と言えば……」
「実家?」
相変わらず楽しそうな隆人に、手に取るようにテンパり始める晴香。
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