8人が本棚に入れています
本棚に追加
「隆人くんの家に行くの?手土産とかないよ。いきなりだし、もっと服装もシックな方が良いんじゃないかな?」
「手土産なんて良いから。ちょっと遊びに行くだけだし、格好もすごく可愛いけど?」
「もう、隆人くんのバカーッ!!」
泣きそうな晴香に、晴香と手を繋いだままルンルンの隆人。
駅から15分くらい歩いた所に隆人の実家はあった。
「……私、失礼なことしちゃったらどうしよう」
「晴香はそのままで平気だって。この時間、母親しかいないはずだし」
なんて言いながら、隆人は自分の家のチャイムを押した。
晴香は心の中で「あーっ!?」と思ったが、口に出すのを何とか我慢した。
『はぁーい』
「俺だけど、帰って来たから開けて」
『あら、隆人?おかえり。ちょっと待ってね』
「うん」
インターホンから聞こえて来たのは母親とは思えないくらいの可愛い声。
晴香のドキドキはMAXを迎えようとしている。
最初のコメントを投稿しよう!