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「政裕くん?彼氏じゃなくて良いの?」
「婚約者は一応、恋人だけどなんていうか……、政裕で良いわ」
「まぁ、那弓ちゃんがそれで良いなら」
私は那弓ちゃんと一緒に作り初めたんだけど、もう作り終わっている。
チョコレートケーキはデコレーションも済み、冷蔵庫の一角をお借りして冷やしている。
那弓ちゃんも一応、チョコレートを作り終えて部屋に戻ることにした。
那弓ちゃんは気にしていなかったけれど、私は厨房のコックさんたちに「すみませんでした」と謝ってから厨房を後にする。
「あ、ナイスタイミングね」
「お料理は終わられたんですか?」
「ええ。私天才かも」
那弓ちゃんの部屋に入ると、然がちょうどお茶の準備を終えた所だった。
「お嬢様は天才ではないと思いますが」
「何よ、食べてもないくせに」
「食べなくても分かります。初めて作ったのに天才だと思ったのなら、美波のおかげではないでしょうか?」
然がそういうと、那弓ちゃんは何故かニヤリと笑う。
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