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場所はカメリア帝国。
北東部の屋敷では皆が慌てていた。
屋敷の主人は風の四大貴族当主のシルフェード=ウィング=クロムウェル。
彼はシルフと呼ばれているが、当主の彼に待望の第一子が産まれようとしていた。
妻のテナは西館の一室に籠もり、シルフと前当主のガルフは扉の前で跡継ぎが産まれるのを待ち望んでいた。
「まだか!?まだなのか!?」
シルフは扉の前をせわしなく動いていた。
ガルフは椅子に座り、どっかりと構えていた。
「シルフよ…落ち着け」
シルフがガルフの方を見ると、ガルフは激しく貧乏揺すりをしていた。
「父さんこそ」
やはり親子は似るのだろうか…
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