第2章

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「出演者は6名。…とは言っても、僕は冒頭5分のみの出演です。男性キャストは鉄平含め3名で、配役は決まってます。今回初参加の女性2名は、演技の特性を見てから配役します。……まぁ、中村さんがOKしてくれればの話ですけど。」 宇野君はそう言ってジロリとこちらを見る。 15ページ程、ざっと目を通した時、注文しておいたオムライスがやってきた。 「お待たせ致しました~!」 愛想の良い女性店員が、テーブルにオムライスを置こうとした瞬間、乱暴な客が店員の後ろを強引に通り過ぎようとした。 どんっ、と強く押された店員はバランスを崩し、水平に保たれていた皿はグラッと大きく傾く。 その場に居た全員が息を飲む中、オムライスはゆっくりと皿を滑り落ちていき――――。 ――――私が差し出した台本の上に見事に着地した。 .
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