第3章

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話題を変える為、今度は私から切り出す。 「宇野君とはね、今でも年に一度は会ってるの。最近はお互いの家に行き来してるから、家族ぐるみのお付き合い、って感じ。」 「僕も宇野とは、たまに会うんで、話は聞いてますよ。……お子さん、二人居るんでしたっけ?」 「そう。お互い結婚したのも同時期だったから、子どもの年も近いしね。………会話が所帯染みてて笑えるよ。」 想像つかないなぁ、と彼が笑う。 確かに、一緒に芝居してた頃は、まさか10年後に、子どもがいて……なんて話をするようになるなんて、想像もつかなかった。 「……そういえば、この間宇野に会った時、里佳さんがママチャリに子ども乗っけて爆走してる姿が想像できすぎるだろ?ってゲラゲラ笑ってましたよ。」 「………あいつ。」 今度会ったら、奥さんにありもしない浮気話でも言い付けてやる……。 .
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